デニー・ハムリン、キャリア終盤での勝利と歴史への挑戦

44歳のデニー・ハムリンがNASCARカップシリーズで約11か月間勝利から遠ざかっていた頃、多くの人は彼の目標が遠のいているように感じていた。 もちろん、彼がいまだ獲得していないカップシリーズのチャンピオンシップも話題になるが、近年のプレーオフ制によって、その価値の捉え方はドライバーによって異なる。ハムリンにとって最も重要なのは、歴代勝利数ランキングでトップ10入りすることだ。 そして、今回のミシガン・インターナショナル・スピードウェイでの勝利を含め、2か月半で3勝を積み重ねたことで、その夢が現実味を帯びてきた。 現在、ハムリンのカップシリーズ通算勝利数は57勝。これは、歴代10位のケビン・ハーヴィック(60勝)にわずか3勝差まで迫っている。勢いを増した彼は、これまでのように「60勝を目指す」と言うのではなく、さらに高い目標に言及し始めた。 当初は60勝を目指すと繰り返していたが、次第に「61勝を挙げて単独10位に立ちたい」と語るようになった。そして、ミシガンでの勝利後にはこう語っている。 「少なくとも、生きているうちに歴代勝利数トップ10に入りたいんだ。」 だが、それを達成するには61勝でも足りないかもしれないと、ハムリン自身は見ている。 「たぶんジョーイ・ロガノや、間違いなくカイル・ラーソンが僕を抜いていくだろうね。僕よりも若くしてキャリアを始めたドライバーたちが勝利数で追い抜く可能性を考慮しないといけない」と話す。 ちなみに、ケビン・ハーヴィックの次、9位には通算63勝のカイル・ブッシュがいる。現役でまだ勝利数を増やしているブッシュを超えることは、残されたシーズンが限られているハムリンにとっては容易な目標ではない。 実際、ハムリンはすでに通算出走回数が700戦を超えており、「800戦までは走らない」と明言している(年間36戦)。 「今のレベルで戦えなくなったら、それで引退するつもりだ。惰性で続ける気はない。最後のシーズンもこうして勝ち続ける形で過ごしたい」と、彼の決意は固い。 NASCARの歴史を見ても、700戦以上の出走経験を持つ20人のうち、700戦目以降に勝利を挙げたのは10人のみ。その中で複数回勝ったのはわずか6人しかいない。ハムリンのような選手は、すでに非常に稀な存在だ。 これからさらに勝利を重ねられる可能性はあるが、彼は現実的でもある。勝利は簡単ではなく、今回のミシガンでのレースが最後になる可能性すらある。 「また1つ年を重ねるたびに、今のレベルでどれだけ続けられるのか自問するよ」と、11月に45歳を迎えるハムリンは語った。「57勝で終わるかもしれない。誰にも未来は分からない。でも、これが最後だと思って楽しむよ。そして月曜日にはいつも通り、仕事に戻るだけさ。」

徳川埋蔵金の謎──本当に存在したのか? 隠された財宝とその行方

明治維新のさなか、1868年(慶応4年)3月、江戸幕府から政権を引き継いだ官軍は、東海道を下って江戸へと進軍していました。そんな中、江戸薩摩藩邸で旧幕府側の勝海舟と官軍の西郷隆盛が交渉を行い、江戸城を戦火にさらすことなく明け渡すことで合意。4月11日には徳川慶喜が江戸を去り、江戸城は無血で官軍の手に渡りました。 その後、官軍が江戸城に入ると、武器や弾薬などを保管した蔵からは多くの軍需品が発見されましたが、最も注目された「金蔵」は空っぽでした。幕府の財政を支えていたはずの御用金はどこにも見当たらず、厳重な捜索を行っても金銀の痕跡すら見つからなかったのです。 蔵の管理を任されていた25人の役人は厳しく尋問されましたが、誰も口を割らず、結果として全員が処罰されました。 そのわずか5日後、一隻の蒸気船が横浜港を密かに出航し、中国・上海へと向かったという記録があります。外国人船員が乗船し、「ブルガリア国旗」を掲げていたこの船に、実は幕府の御用金400万両が積まれていたという説も存在します。 今回取り上げるのは、有名な群馬県・赤城山周辺とは異なる、もう一つの徳川埋蔵金にまつわる説です。 数多く存在する埋蔵金伝説 そもそも、徳川幕府の埋蔵金だけでなく、日本には古くから数多くの「埋蔵金伝説」が存在しています。その中でも代表的なものを4つ紹介します。 【豊臣秀吉の埋蔵金】(兵庫県猪名川町)晩年の豊臣秀吉は、息子・秀頼の将来を案じて、莫大な財宝を多田銀山に隠したとされます。伝えられる金額はなんと4億5000万両と金塊112.5トン。これに関連する絵図や巻物も多数存在しています。 【武田信玄の埋蔵金】(山梨県身延町)信玄は領内の金山から得た財宝を軍用道路「棒道」の各所に隠すよう命じました。その後、家臣・穴山梅雪が本能寺の変の混乱で命を落とした際、所持していた書付に埋蔵場所が記されていたとも言われています。 【明智光秀の埋蔵金】(京都・滋賀)本能寺の変で織田信長を討った光秀は、安土城にあった財宝の一部を味方に分け与え、残りを亀山城や琵琶湖周辺に隠したと伝えられています。 【帰雲城の埋蔵金】(岐阜県白川村)1586年、内ヶ島氏の城である帰雲城が大地震と山崩れにより埋没。その地下には最大で2兆円に相当する黄金が眠っているという説もあります。 埋蔵金は実際に発見されたのか? 上記の4例はいずれも現在までに発見されていません。しかし、都市開発や建設現場で偶然に金貨や銀貨が見つかる事例は近年も報告されており、埋蔵金が全くの空想とは言い切れません。 赤城山説ともう一つの有力な説 徳川埋蔵金の隠し場所として頻繁に取り上げられるのが「群馬県赤城山麓」です。この説の背景には、小栗忠順という人物の存在があります。彼は幕末期に勘定奉行を務め、後にはフランスとの協力で横須賀製鉄所を築いた実績を持つ開明派の幕臣です。 小栗が自らの領地である赤城山周辺に財宝を移動させたという証言が、赤城山説の根拠とされています。ただし、現在までに有力な証拠は発見されておらず、信憑性には疑問も残ります。 一方、冒頭で触れた蒸気船の謎は、もう一つの説を生み出しています。江戸から密かに御用金を運び出したこの船が、実際に財宝の行方を握っていた可能性があるのです。 結論:徳川埋蔵金は存在するのか? 多くの専門家や歴史家の見解では、徳川埋蔵金が実際に存在した可能性は高いとされています。幕末の混乱の中で、幕府が財政的に厳しい状況だったとはいえ、江戸城の金蔵が完全に空というのは不自然です。何らかの形で隠された財宝があったと考えるのが妥当でしょう。 赤城山説や蒸気船説のいずれが真実に近いのかは依然として謎に包まれていますが、徳川埋蔵金の伝説は、現代においても人々の関心を惹きつけ続けています。

シャイ・ギルジャス=アレクサンダー対アンソニー・エドワーズ:止められない新時代のスター対決

オクラホマシティ・サンダーは、プレータイム48分を使わずして、自分たちが約10年ぶりにウェスタン・カンファレンス決勝進出にふさわしいチームであることを証明した。わずか18分ほどの試合時間で、けが人を多く抱えたデンバー・ナゲッツとの差を明確に見せつけ、最終的には125対93という一方的なゲーム7の勝利を収めた。 率直に言えば、たとえアーロン・ゴードンの両足のハムストリングが万全だったとしても、あるいはマイケル・ポーターJr.の肩が壊れやすい紙細工のようでなかったとしても、この結果は変わらなかったのではないか、と思わせる内容だった。 次の対戦カードは、オクラホマシティ対ミネソタ。 NBA的に言い換えるなら、シャイ・ギルジャス=アレクサンダー対アンソニー・エドワーズ。 「スロー・ペニー」対「ヤング・マイク」。 おそらくMVPに最も近い男と、現在のNBAで最も魅力的なキャラクターを持つ男の激突だ。 マーケットとしてはニューヨークが華やかだが、真に注目すべきシリーズはこの対決だ。昨年に続き、西の若きスターたちが頂点を目指して火花を散らすこの構図は、NBAが平等化を推し進める中で象徴的な存在となっている。 サンダーは、自分たちが予定より1年早くこの舞台に立っていると感じているかもしれない。ここ2年でカンファレンス上位に位置づけられているにもかかわらず、主力3選手はそれぞれ26歳、23歳、22歳。最年長のギルジャス=アレクサンダーが、その中で真のスターとして頭角を現してきている。一方のエドワーズも23歳。まさに同じ時期にブレイクを果たしている。 ここ数試合のギルジャス=アレクサンダーは、極めて効率的なプレーを披露している。直近3試合で平均32得点以上、シュート成功率も60%台を記録。この活躍は、これまで彼に付きまとっていた「ファウル頼り」の評価をある程度払拭するのに十分だろう。今季サンダーがリーグで最も「接戦の試合」が少なかったことから、若さとともに「勝負所での不安定さ」が指摘されていた。 事実、劇的に敗れた第1戦や、延長戦の末に落とした第3戦はその懸念を裏付けるような内容だった。しかし、ゲーム7でNBA最高の選手を長い手足とスタミナで封じ込め、圧勝した事実は、彼らの68勝が決して偶然ではなかったことを証明している。 「我々のプレッシャーが勝因だったと思う。オフェンス面では完璧とは言えなかったが、選手たちはゲーム7の喧騒の中でも冷静さを保ってくれた」と、マーク・デイノート・ヘッドコーチは試合後に語った。 22ターンオーバーを誘発し、ニコラ・ヨキッチを迷わせて、明らかにサイズで劣る選手にさえ守られる場面を作ったサンダーの守備は、現実離れした光景すら感じさせた。 そして今度は、その守備がティンバーウルブズに向けられる。ウルブズは、ステフィン・カリー不在のウォリアーズを5試合で下して勝ち上がってきた。エドワーズはそのシリーズでターンオーバーに苦しみ、とりわけ第5戦では7つを記録したため、サンダーの厳しい守備陣はそこに狙いを定めてくるはずだ。 エドワーズとギルジャス=アレクサンダーは、互いに対照的なスタイルを持っているが、それぞれがチームを引き上げる力を持っているという点では共通している。まるでロックバンドのボーカルのように、仲間をステージの中央に引き立てることができる存在なのだ。 エドワーズは、ジェイデン・マクダニエルズやジュリアス・ランドル(あるいは以前のカール=アンソニー・タウンズ)を常に鼓舞している。一方、ギルジャス=アレクサンダーは、試合後のテレビインタビューに必ずチームメイトを同伴させる。ややわざとらしさは否めないが、チームを第一に考える姿勢は称賛に値する。 このシリーズが始まる火曜日。NBAの未来を担う2人の才能が、頂点への道を切り開こうとしている。

止まらぬ円安、日本経済の根本的リスクとは?

急激に進行する円安は、円の信認そのものを揺るがすとの懸念が高まりつつある。中には、「政府の借金が1200兆円近くに膨らんでいる現状では、円の価値が崩壊しかねない」と不安視し、外貨資産へのシフトを急ぐ人も少なくない。一方で、「日本は経常黒字を維持しているから問題ない」とする楽観的な見方も根強い。 では、円安はこのまま加速していくのか、それとも行き過ぎているのか。多様な意見が飛び交う中で、本質を見極める鍵は「実際に為替市場で何が起きているか」にある。 通貨の価値を動かすのは「実需」の取引 為替相場を動かしているのは、投機的な発言でも感情でもなく、「ドルを買いたい人」と「円を買いたい人」の綱引きである。言い換えれば、実際に為替市場で通貨を交換する「実需」の存在こそが相場を動かしている。 この観点から見ると、「政府の借金が多いこと=円安」ではないことが分かる。歴史上、多額の政府債務が通貨危機に繋がった国々では、必ず外貨需要の急増という背景があった。戦争賠償や輸入依存によって外国通貨が必要となり、自国通貨が急落したのである。 現在の日本も債務総額は1000兆円を超えているが、それが直ちにドル買いに結びついているわけではない。円預金を一斉にドルに替えて国外へ逃げようという動きも、現時点では見られない。 むしろ、円安を受けて日本の不動産や企業に魅力を感じる外国人投資家が増加しており、実際には「ドル売り・円買い」の流れが一定数発生している。 為替を動かす二つの力:消費と投資 為替相場に影響を与えるのは、「消費」と「投資」という二つの行動である。 まず「消費」とは、日本が輸入する原油や小麦、あるいは海外サービスの利用などにより、円で支払われた対価が為替市場を通じてドルに替えられる動きである。政府による武器輸入もここに含まれる。一方、外国が日本車を購入したり、日本で観光消費をする際には、逆にドルが売られて円が買われる。 この「綱引き」は、基本的には円安が進むと日本に有利に働く。なぜなら、日本製品の価格が相対的に下がり、輸出が促進されるからだ。たとえば、5000円の寿司は1ドル=100円のときは50ドルだが、1ドル=150円なら33ドルで済む。 だが、2023年の日本は1ドル=140~150円という円安にもかかわらず、貿易・サービス収支は約10兆円の赤字だった。つまり、円安でも日本製品は売れていないという現実が浮かび上がる。 これは、日本企業の国際競争力の低下を示している。 次に「投資」だ。新NISA制度の導入や米国株の人気の高まりを背景に、多くの日本人が海外資産に投資するようになっている。利回りが期待できる外国市場に資金が流れ、結果としてドル需要が高まり、円安が進行している。 つまり、円安の主因は「ドルを買いたい人が多い」ことであり、政府債務の規模が直接的な引き金になっているわけではない。 金融政策だけでは乗り越えられない本質的な問題 こうした投資マネーの海外流出は、外国企業の技術開発や競争力の強化を助ける一方、日本の製造業にとっては厳しい状況をもたらしている。 2023年、日本の経常収支はトータルで約20兆円の黒字だったが、これは主に海外からの配当や利子収入(所得収支:黒字30兆円)に支えられている。貿易・サービス収支は赤字であり、日本の実体経済が十分に利益を生み出せていないことを意味している。 円安にもかかわらず、輸出が伸びず、国内での魅力ある投資先も乏しい。このままでは、将来的に経常黒字すら維持できなくなる恐れがある。少子化による人手不足も加われば、日本経済の根本的な体力が試されることになるだろう。

サムスンGalaxy Watch 8、大胆なデザイン変更か ― Apple Watchに酷似

サムスンの次期スマートウォッチ「Galaxy Watch 8」のデザインに関するリークが話題となっている。今回の情報によれば、同社がこれまでの円形デザインを大幅に見直し、新たな方向性を打ち出す可能性があるという。 このリークは、Galaxy Watch向けに開発中の「One UI 8 Watch」ソフトウェアの情報とともに明らかになった。このアップデートでは、GoogleのAI「Gemini」など、大きなソフト面での進化も予定されている。 Android Authorityが報じたところによると、新ソフトのコード内に埋め込まれたアニメーションファイルから、Galaxy Watch 8とその上位モデル「Galaxy Watch 8 Classic」のデザインが判明。どちらのモデルも「スクワークル(四角と丸を融合した形)」と呼ばれる形状の本体を採用しているようだ。 このスクワークル形状は、Apple Watchをはじめとする高評価のスマートウォッチで広く使われており、ウェアラブル端末としての操作性に優れているとされる。一方、従来の円形デザインを採用するWear OS搭載の時計では、UIの配置や情報表示の効率性に難があるという意見もある。 今回のリーク画像が最終デザインを示しているのかは定かではないが、もし事実であれば、サムスンは新モデル「Galaxy Watch …

音声通話がクリアに!iPhoneのAI活用「声を分離」機能がついに電話対応へ

iPhoneが提供する音声通話機能に、新たな進化が加わった。2023年3月28日に配信されたiOS 16.4によって、「声を分離」機能が通常の電話通話にも対応するようになったのだ。これにより、ユーザーの声と周囲の雑音を分離し、相手により聞き取りやすい音声を届けることが可能になった。 AIが実現するクリアな通話体験 「声を分離」は、iPhoneの機械学習(AI)技術を活用して、マイクが拾った音声の中からユーザー自身の声を抽出し、騒音などの周囲の音を排除する仕組み。これにより、カフェや駅など騒がしい環境でも、通話相手には雑音の少ないクリアな音声が届く。 この機能は、元々はFaceTimeやLINE、Zoomなど一部のアプリに限って提供されていたが、iOS 16.4のアップデートによって、ようやく電話アプリでも利用可能となった。対象機種はiPhone XS以降のモデルであり、比較的新しい機種を使っている人にとっては非常に有用な機能となるだろう。 設定は通話中のコントロールセンターから ただし、「声を分離」の設定方法には注意が必要だ。この機能は、通話中にのみコントロールセンターから有効化できる。つまり、「設定」アプリの「電話」項目からは変更できず、実際に通話しているときにコントロールセンターを開き、「マイク」項目をタップして「標準」から「声を分離」へ切り替える必要がある。 一度設定すれば、そのまま次回の通話にも引き継がれるが、通話中に毎回変更するのは手間がかかる。そのため、あらかじめ自分に電話をかけて設定を有効にしておくのが賢明だ。家族用や予備の回線があれば、それを使って事前に準備するのも一つの方法である。 ビジネスにもプライベートにも有効な機能 メールやSNSなど、連絡手段が多様化する中で、電話の使用頻度は一時期に比べて減っているかもしれない。しかし、仕事上のやりとりや緊急時の連絡には、やはり音声通話が欠かせない場面も多い。そうした中で、「声を分離」機能は大きな役割を果たす。 特にビジネスシーンでは、固定電話への発信や長時間の通話が発生することも少なくない。周囲のノイズを減らし、自分の声を明瞭に届けることは、円滑なコミュニケーションのために重要だ。 「ワイドスペクトラム」との併用も なお、音声通話以外のアプリであれば、「ワイドスペクトラム」モードも選択可能だ。こちらは「声を分離」とは逆に、周囲の音までしっかりと拾って相手に伝えるための機能。近くの環境音も含めて伝えたい場合には適している。 これまで一部のアプリでしか使えなかった「声を分離」だが、今回のアップデートを機に、その利便性を再確認し、設定を見直してみると良いだろう。より快適な通話体験が、今すぐ手の中のiPhoneで実現できるはずだ。

WOWOWブリッジ、日本初の大型プロジェクトを受注 国際制作支援に本格参入

日本の有料テレビ放送局WOWOWが昨年立ち上げた制作支援会社「WOWOWブリッジ」が、初の主要プロジェクトを正式に受注したことが明らかになった。現在、同社は米ユニバーサル・テレビジョン、ウルフ・エンターテインメント、CBSスタジオによるドラマ『FBI:インターナショナル』のシリーズ最終回に向けた東京ロケの制作業務を担当している。 このプロジェクトは、Apple TV+で世界配信予定の大型SFドラマ『ニューロマンサー』の撮影支援を成功裏に終えた直後にスタートしたもので、WOWOWブリッジにとっては2件目の本格的な国際制作支援となる。 WOWOWは、日本を舞台にした実写作品への関心の高まりを受け、2023年に同子会社を設立。海外の映画・ドラマ制作チームが日本でスムーズに撮影できるよう、ロケ地調整、スタッフ確保、法規対応などフルパッケージの制作支援サービスを展開している。 制作支援事業参入の背景には、WOWOWが米HBO Maxの犯罪ドラマ『トウキョウ・バイス』に共同プロデューサーとして関わった経験がある。同作品を日本で実現させた立役者のひとりが、WOWOWの米国拠点責任者であり国際共同制作・買付・配給のチーフプロデューサーも務める鷲尾賀代氏だ。彼女の現地ネットワークと交渉力が、今回のプロジェクト獲得にも大きく寄与した。 現在、日本では海外制作を対象にした新しいインセンティブ制度が始まっており、対象経費の最大50%(上限10億円)までのキャッシュリベートが提供されている。WOWOWブリッジは、これまでに関与した全3作品でこの制度を活用しており、プロジェクトの実現性と経済的なメリットを高めている。 この制度の導入自体にも、鷲尾氏が大きく貢献した。彼女は『トウキョウ・バイス』シーズン1の撮影が始まる以前から、日本国内での国際制作促進を目的としたインセンティブ創設に向けて、関係機関との調整や働きかけを続けてきた。 さらにWOWOWブリッジは、国際共同制作の現場で豊富な実績を持つベテランラインプロデューサー・浜崎満敏氏を新たに起用。『トウキョウ・バイス』『アースクエイク・バード』『スネーク・アイズ』など、海外制作との接点が多い作品で手腕を発揮してきた彼は、今後すべてのWOWOWブリッジ制作における主要ラインプロデューサーとして現場を統括する。 「彼の実力は『トウキョウ・バイス』シーズン1で身をもって知りました。日本で最高のラインプロデューサーだと私は確信しています。今回のチームで、海外制作に対応できる最強の体制を築いていきます」と鷲尾氏は語った。 WOWOWブリッジの今後の展開は、グローバルな映像制作業界における“ジャパン・ロケーション”の価値をさらに高めるものとして、注目を集めそうだ。

青山学院が大会新記録で優勝、東洋大は19年連続のシード権獲得

第100回箱根駅伝の復路が終了し、総合成績が確定した。青山学院大学が力強い走りで2年ぶり7回目の総合優勝を果たし、さらに大会新記録となるタイムでフィニッシュした。 この大会で注目されたのは、次回大会の出場に直結する「シード権(総合10位以内)」をどの大学が手にするかだった。特に東洋大学は、2006年から続く連続シード記録を更新し、今回で19年連続のシード獲得となった。一方、大東文化大学は9年ぶりにトップ10入りを果たし、久々のシード権を手にした。 以下はシード権を獲得した10校: 青山学院大学(15年連続) 駒澤大学(6年連続) 城西大学(2年連続) 東洋大学(19年連続) 國學院大學(6年連続) 法政大学(3年連続) 早稲田大学(2年連続) 創価大学(5年連続) 帝京大学(2年ぶり) 大東文化大学(9年ぶり) この中でも青山学院は全体を通して安定したパフォーマンスを見せ、次点の駒澤大学に6分以上の差をつけて圧勝した。上位チームは他にも城西大学、東洋大学、國學院大學が続き、全体としては激しい争いとなった。 総合順位と差は以下の通り: 1位:青山学院大学(大会新記録)2位:駒澤大学(+6分35秒)3位:城西大学(+11分02秒)4位:東洋大学(+11分22秒)5位:國學院大學(+14分03秒)6位:法政大学(+15分11秒)7位:早稲田大学(+15分15秒)8位:創価大学(+15分57秒)9位:帝京大学(+17分58秒)10位:大東文化大学(+19分17秒) ここまでが次回の大会におけるシード校となる。 惜しくもシードを逃した大学は以下の通り: 11位:東海大学(+20分27秒)12位:国士舘大学(+20分28秒)13位:中央大学(+20分34秒)14位:立教大学(+21分39秒)15位:日本大学(+24分21秒)16位:日本体育大学(+25分06秒)17位:順天堂大学(+25分18秒)18位:駿河台大学(+25分33秒)19位:中央学院大学(+26分01秒)20位:明治大学(+26分04秒)21位:神奈川大学(+26分13秒)22位:東京農業大学(+27分51秒)23位:山梨学院大学(+29分46秒) 各校の選手たちは厳しいコースを懸命に走り抜き、記念すべき第100回大会を締めくくった。今後の大会に向けて、各大学がどのような準備を進めていくのか、引き続き注目が集まる。

高タンパク質で美味しい!ヘルシーなデザート25選

夕食だけでタンパク質を摂る時代はもう終わり。近年では、健康的で高タンパクなデザートが注目を集めています。甘さを楽しみながら、筋肉維持や代謝向上といった身体の目標にもアプローチできるのです。 栄養士で「Nutritious Life」代表のケリ・グラスマン氏は、「血糖値の安定や空腹感のコントロール、筋肉の維持と成長、さらには代謝の促進のためにも、1日の中でバランスよくタンパク質を摂ることが重要です」と語ります。1回の食事で全てのタンパク質を摂ろうとするのではなく、間食やデザートを活用してこまめに摂取することが効果的なのです。 本記事では、プロテインパウダーを使ったものから、豆腐、カッテージチーズ、卵など自然な食材を活かしたデザートまで、バラエティ豊かな高タンパクレシピを紹介します。甘いものを我慢せずに、体作りをサポートしましょう。 例えば、トレーニング後のリカバリーには、タンパク質を含んだ軽めのスイーツが筋肉修復を助けてくれる効果も期待できます。「タンパク質入りのデザートは、目標達成をサポートしてくれる“おまけ”のような存在です」とグラスマン氏は言います。 ここからは、注目の高タンパクデザートをいくつかピックアップして紹介します。 1. チョコレート・プロテイン・クリスピートリートフリーズドライのイチゴでフルーティーな酸味と食感を加えた一品。いつでも楽しめる手軽なおやつとして常備したい一品です。 2. チョコレート・プレッツェル・バナナ・プロテインクッキーバナナチップスの甘みとサクサク感が特徴。お好みのミックスインを加えれば、カスタマイズも自由自在。 3. チョコレート&ピーナッツバター・プロテインファッジ焼かずに簡単、材料もたったの5つ。ナッツの風味が濃厚で、忙しい日にも最適です。 4. チョコレート&ごまの豆腐プリン絹ごし豆腐をベースにしたなめらかな食感が特徴。植物性タンパク質を手軽に取り入れられるビーガン向けデザートです。 5. チェリー&ヘーゼルナッツ・プロテインクッキードライチェリーの柔らかさとヘーゼルナッツの食感が絶妙なバランス。ちょっとしたご褒美おやつにぴったり。 6. アップサイドダウン・プラムケーキ高タンパクなヨーグルトとして注目される全脂ギリシャヨーグルトを使用。風味豊かで満足感のあるケーキです。 これらのレシピは、味の妥協をせずにタンパク質を取り入れたい人にとって理想的な選択肢。プロテインクッキーからプロテインボールまで、1日のどのタイミングにも取り入れやすく、健康と美味しさを両立できます。 「全ての人に、デザートの楽しみを。」そんな思いが込められた高タンパクスイーツで、今日から新しい食習慣を始めてみませんか?

MARAホールディングス、2023年から2024年にかけて業績が大幅回復

MARAホールディングスは近年、業績の大幅な回復を遂げており、2023年12月期以降、売上高と純利益の両面で顕著な改善が見られている。2022年までの赤字傾向を克服し、企業としての再成長の兆しが鮮明になっている。 2020年から2022年にかけて、同社は連続して赤字を計上していた。特に2022年12月期には、営業損失が704百万、税前損失は718百万、純損失は694百万に達し、1株あたりの損益も-6.12円という厳しい結果となった。しかし、2023年には状況が大きく変化。売上高は387百万に達し、営業利益は303百万、税前利益は277百万、純利益は261百万と、すべての指標で黒字化を果たした。 さらに、2024年12月期の実績では、売上高が656百万にまで拡大し、営業利益は319百万、税前利益は616百万、純利益は541百万を記録。1株あたりの利益も1.74円(希薄化後)と、前年から大幅に増加している。このような改善は、事業戦略の見直しやコスト削減努力、収益性の高い分野への集中など、企業の構造改革が奏功した結果とみられる。 四半期ベースで見ても、2023年12月期から2024年にかけての収益推移は力強いものとなっている。2023年12月期は売上高156百万、営業利益256百万、純利益は223百万を計上。続く2024年3月期では売上高が165百万に増加し、営業利益は369百万、税前利益は375百万、純利益は337百万と、収益性がさらに高まった。 ただし、2024年6月期には一時的に減速が見られ、売上高は310百万と増加したものの、営業利益は137百万、純利益は137百万とやや低下。さらに2024年9月期には売上高が131百万にとどまり、営業損失は172百万、純損失も124百万を記録するなど、変動も見られる。それでも、2024年12月期には再び回復基調となり、売上高214百万、営業利益354百万、税前利益646百万、純利益528百万と、過去最高に近い数値を達成した。 2025年12月期以降の業績予想については、現在のところ非公表となっているが、2024年末の業績動向を踏まえると、安定した成長が期待されている。 配当については、依然として無配の状態が続いている。これについては、利益の再投資や財務体質の強化を優先しているためとみられる。今後の利益成長が続けば、将来的な配当実施の可能性も視野に入るだろう。 全体として、MARAホールディングスは困難な状況を脱し、安定成長に向けた基盤を築きつつある。収益構造の改善と財務健全性の向上を背景に、今後の動向に市場関係者の注目が集まっている。