MLBオフシーズン動向:レンジャーズの歴史的初制覇からパイレーツの大型補強へ

球団史上初の快挙:レンジャーズがワールドシリーズを制覇 メジャーリーグ・ベースボール(MLB)のポストシーズンは、テキサス・レンジャーズの劇的な勝利で幕を閉じた。ワールドシリーズ第5戦、ア・リーグ西地区2位から勝ち上がったレンジャーズは、ナ・リーグ西地区2位のアリゾナ・ダイヤモンドバックスを敵地で下し、対戦成績を4勝1敗として球団史上初となるワールドチャンピオンの座に就いた。 シリーズの展開を振り返ると、第1戦はレンジャーズが6対5で接戦を制し先勝したものの、続く第2戦ではダイヤモンドバックスが9対1と圧倒し星を五分に戻した。しかし、場所を移して行われた第3戦(3対1)、第4戦(11対7)とレンジャーズが打線の爆発とともに連勝。そして迎えた運命の第5戦、レンジャーズ投手陣がダイヤモンドバックス打線を完封し、5対0で勝利を収めた。この瞬間、レンジャーズは長年の悲願を達成し、熱狂のうちにシーズンを終えたのである。 ストーブリーグの開幕とパイレーツの第一手 熱戦の余韻が冷めやらぬ中、各球団はすでに来季を見据えたチーム作りを開始している。その中でもいち早く大きな動きを見せたのがピッツバーグ・パイレーツだ。12月4日、パイレーツはボストン・レッドソックスとの間で計5選手が絡む大型トレードを成立させたと発表した。 このトレードにより、パイレーツは先発右腕のヨハン・オビエド、救援左腕のタイラー・サマニエゴ、そして捕手のアドニス・グズマンを放出。その対価として、外野手の有望株ジョスティンソン・ガルシアと右腕ヘスス・トラビエソの2名を獲得した。現時点でパイレーツは他のトレードやFA契約を行っておらず、この動きが今オフにおけるチーム再建の第一歩となる。 「ザ・パスワード」の異名を持つ期待の大砲 今回獲得したジョスティンソン・ガルシア(Jhostynxon Garcia)は、その独特な名前の綴りから「ザ・パスワード」というユニークなニックネームで知られる。MLBパイプラインの選出するトップ100プロスペクトにおいて全体85位、パイレーツ傘下では6位にランクインするほどの逸材だ。 ガルシアの最大の魅力はその長打力にある。2024年シーズンには23本塁打、直近のシーズンでも21本塁打を記録しており、そのパワーは折り紙付きだ。ダブルAポートランドとトリプルAウースターでの計114試合において、打率.267、出塁率.340、長打率.470、OPS .810という成績を残した。特にトリプルAでの88試合において、彼の打撃能力は際立っていた。 打撃スタイルと克服すべき課題 ガルシアのバッティングフォームは体を大きく開き、ストライクゾーンに来たボールを力強く叩くスタイルだ。甘く入った失投を見逃さずスタンドに運ぶ能力に長けている。右打者でありながら引っ張り傾向が強いが、これは右中間が深く左翼ポール際が比較的浅いPNCパークの形状に適していると分析されている。 守備面では外野3ポジションをこなせるが、主にセンターを守り、次いでライト、レフトと続く。このユーティリティ性は、オニール・クルーズのバックアップや指名打者としての起用も含め、パイレーツに多様な選択肢をもたらすだろう。 一方で、課題も明確だ。長打狙いのスイングは代償として三振の多さを招いており、三振率は2024年の24.0%から直近シーズンでは30.1%へと悪化している。特にチェンジアップ(空振り率43.75%)やスライダー(同43.69%)といった変化球への対応に苦慮しているが、速球やシンカーなどの速い球種に対しては強さを発揮している。左右の投手別成績を見ると、対右投手でOPS .800、対左投手でOPS .857と、どちらに対しても安定した数字を残している点は好材料だ。 2026年シーズンに向けた展望と若き原石 『The Athletic』のケン・ローゼンタール氏によれば、パイレーツは春季キャンプでガルシアにメジャー昇格のチャンスを与える方針だが、決して焦らせることはなく、必要であればトリプルAインディアナポリスでの育成を継続する構えだという。ガルシアはレッドソックス時代にメジャーデビューを果たしているが、わずか5試合の出場で7打数1安打という結果に終わっている。 …

Appleの進化:iOS 26.2ベータの新機能と「ショートカット」による生産性向上の未来

Appleは、iPhoneやMacのユーザー体験を向上させるため、ソフトウェアの進化を続けています。最近公開されたiOS 26.2ベータでは、日常的に使用するアプリの利便性を高める具体的なアップデートが盛り込まれている一方で、より深く、長期的なトレンドとして「ショートカット」アプリによる作業の自動化が成熟してきています。本記事では、これら二つの側面から、Appleエコシステムの最新動向を探ります。 iOS 26.2ベータで注目される新機能 現在開発者向けに公開されているiOS 26.2ベータは、革命的な変更こそ含まないものの、既存の体験を洗練させるいくつかの重要な調整が加えられています。 Apple Podcastsアプリでは、AIによるチャプターの自動生成機能が導入されます。これにより、配信者が手動でチャプターを設定していない場合でも、タイムスタンプ付きの目次が提供されるようになります。また、聴いているエピソード内で言及された他のポッドキャストへのリンクを表示する「Podcast Mentions」機能も追加されます。 Apple Watchの「睡眠スコア」の分類基準も変更されました。従来の基準よりもやや厳格化され、例えば「高(High)」と評価されるには、従来の70〜89点から81〜95点が必要になるなど、スコアの定義が全体的に調整されています。 Apple Newsアプリ(提供地域)では、UIの小規模な再設計が行われました。「Today」画面には、食品、パズル、政治、スポーツといったカテゴリへ素早くアクセスできるボタンが配置されます。さらに、保存した記事やお気に入りを集約する新しい「Following」タブも導入されます。 ロック画面の「Liquid Glass」デザインに関しても、iOS 26.1での色合い調整機能に続き、時計表示の「不透明度」をスライダーで細かく調整できる機能が追加されました。 日常業務を変革する「ショートカット」の成熟 iOS 26.2のような具体的なアップデートとは別に、Appleのエコシステムでは「ショートカット」アプリを通じた「自動化」が静かに成熟しています。かつては技術的なデモの域を出なかったショートカットも、今やiPhoneとMacの両方で、日々の業務における小さな摩擦を確実に減らす「静かなヘルパー」へと進化しました。 重要なのは、派手な機能よりも、毎日確実に使用できる「信頼性の高い構成要素」を構築することです。タイルをタップする、特定のフレーズを話す、あるいはトリガーがバックグラウンドで起動するだけで、ルーティン作業が完了します。こうした自動化は、日々の作業の端々で数分を節約し、一週間単位で見ればかなりの時間を生み出します。 …

2025年FIDE世界ラピッド&ブリッツ選手権、登録期限迫る

年の締めくくりとして、世界のトッププレーヤーが集結し、賞金総額100万ユーロを懸けて戦うハイステークスなチェストーナメントほど相応しいものがあるだろうか。2025年のFIDE世界ラピッド&ブリッツ選手権は、まさに世界中のチェスプレイヤーとファンにそれを提供する。 今年のイベントは12月25日から31日まで、カタールのドーハで開催される。世界クラスの大会に相応しい世界クラスの舞台だ。現在、参加登録を受け付けており、FIDEは資格のある全プレイヤーに、チェスカレンダーで最もエキサイティングなイベントの一つへの参加を呼びかけている。 大会形式 ラピッド: オープンセクション:スイス式13ラウンド 女子セクション:スイス式11ラウンド ブリッツ: 2段階形式: スイスステージ:2日間にわたり19ラウンド(オープン)、15ラウンド(女子)を実施。 ノックアウトステージ:スイスステージの上位4名のみが準決勝(オープンおよび女子)に進出。ノックアウトの試合は4ゲーム制で、タイの場合は「サドンデス」ゲームが行われる。 参加資格と登録 FIDEレーティングリスト(スタンダード、ラピッド、ブリッツのいずれか)で2550(オープンセクション)または2250(女子セクション)以上のレーティングを持つプレイヤーは参加資格を有する。現国内チャンピオンもレーティングに関わらず資格を有する。上記基準を満たさないプレイヤーは、FIDE会長および(または)主催者によって推薦される場合がある。 参加費はオープンセクション100ドル、女子セクション50ドル。大会開始10日前未満の支払いは、後期登録料として元の料金の倍額となる。 登録期限は2025年11月1日である。すべての外国籍プレイヤーおよびその同伴者は、登録フォームから予約可能な公式ホテルにのみ宿泊しなければならない。 主な登録選手とサポート体制 登録選手リストには、オープンセクションにグケシュ・D、ノディルベク・アブドゥサットロフ、レヴォン・アロニアン、ヴァシリー・イヴァンチュク、アルジュン・エリガイシ、ヴォロダール・ムルジン、プラグナンダ・R、ヤン・ネポムニシ、シャフリヤール・マメジャロフ、ウェズリー・ソ、アニッシュ・ギリ、マキシム・ヴァシエ=ラグラヴらが名を連ねている。 女子セクションでは、フンピー・コネル、ヴァイシャリ・R、朱錦爾(ジュ・ジネル)、雷挺婕(レイ・ティンジェ)、ビビサラ・アサウバエワ、ナナ・ザグニゼらが参加予定だ。 オープンセクションで2750以上、女子セクションで2500以上のレーティングを持つプレイヤーには、旅費と宿泊費が提供される。2024年のメダリスト(金、銀、銅)には、全額宿泊費が提供される。 同伴者費用は100ドルで、2025年11月1日までに支払う必要がある。これにはイベント期間中の交通(空港-ホテル、ホテル-会場)、認定証、ビザサポート、一般入場券が含まれる。 スピードチェス選手権:ニーマンがディン・リレンを圧倒 …

ベイカレント・クラシック開幕へ:横浜の難コースと荒天が予測不能な展開を呼ぶか

サンダーソン・ファームズ選手権では、ギャリック・ヒゴとスティーブン・フィスクが最終日にバーディー合戦を繰り広げ、ゴルフファンを大いに沸かせた。オッズ101倍(+10000)前後だったフィスクに賭けたファンは、大きなリターンを得る結果となった。今週、舞台を日本に移して開催される「ベイカレント・クラシック」でも、ダークホースが波乱を巻き起こす可能性はあるのだろうか。 舞台は新たな横浜カントリークラブ 今週のPGAツアーはアジア、日本の横浜カントリークラブで開催される。今大会の新たなホームコースだ。出場選手は78名と限られており、そのうち59名の優勝オッズが51倍(+5000)以上となっていることから、再び番狂わせが起こる土壌は整っていると言えるだろう。 このコースはPGAツアーのローテーションに加わったばかりで、ショットリンクのデータが存在しない。そのため、専門家たちはコースの空撮映像やレイアウト図を基に、手作業で重要な指標を分析する必要に迫られている。 横浜カントリークラブは全長7,315ヤードのパー71。パー4が13ホール、パー3が3ホール、そしてパー5はわずか2ホールという構成だ。ビル・クーアとベン・クレンショーによって改修されたこのコースは、多様なプレースタイルのゴルファーに成功のチャンスを与える設計となっている。 攻略の鍵は「飛距離」か「正確性」か コースのレイアウトから、選手たちの戦略は大きく二つに分かれると予想される。 一つは、飛距離を武器に狭いフェアウェイを果敢に攻める「ボンバー」タイプのアプローチだ。着弾地点を外せば深いラフにつかまるリスクを許容し、アドバンテージを狙う。 もう一つは、トラブルを避け、より広い着弾エリアにボールを置く保守的な「ポジショナル」タイプのアプローチだ。グリーンに対して有利な角度から、正確なショットで勝負するスタイルである。 最大の変数となる悪天候 今大会の予測をさらに困難にしているのが天候だ。特に初日の木曜日は、台風が東京から約320キロ(200マイル)の距離を通過する見込みで、一日を通して秒速11~13メートルの強風が吹き、最大瞬間風速は秒速17メートルに達すると予報されている。降水確率も80%と高く、選手たちは厳しいコンディションでのプレーを強いられることになる。 その後、天候は一時的に落ち着くものの、最終日の日曜日には再び風が強まり、秒速8~10メートルの風と最大瞬間風速11メートルの風が吹くと見られている。 限られたデータと予測不能な天候を踏まえ、専門家たちは主に2つの異なる分析モデルを用いて優勝候補を絞り込んでいる。一つは「ボンバーモデル」、もう一つは「ポジショナルモデル」である。 ボンバーモデルの重要指標と上位選手: ドライビングディスタンス: 20% ドライビング精度: 10% 近距離アプローチ(100-150ヤード): 20% …

CSに向け最終調整、新庄監督は非情采配も示唆

クライマックスシリーズ(CS)開幕を12日に控え、北海道日本ハムファイターズは本拠地エスコンフィールドHOKKAIDOで紅白戦を行うなど、最終調整を進めている。新庄剛志監督は、短期決戦を勝ち抜くために選手たちに高いレベルを求め、CS本番では一切の妥協を許さない厳しい姿勢を見せている。 異例の有料紅白戦に1万4000人超のファン 7日、チームはCSに向けた実戦形式の練習として紅白戦を実施した。有料試合であったにもかかわらず、球場には1万4412人ものファンが詰めかけ、選手たちに熱い声援を送った。場内アナウンスやイニング間の名物「きつねダンス」、YMCAなど、公式戦さながらの演出の中で行われ、チームは本番に近い緊張感の中でプレーした。 新庄監督は試合開始直後に自身のSNSを更新し、「今日の紅白戦はCSのスタメンを争う大事な試合でもあるけど、これだけ多くのファンに見守られながら野球ができる選手たちは本当に幸せ者!」と、集まったファンへの感謝の気持ちを綴った。 万波が実戦復帰、CSへ向けたスタメン争い この日の紅白戦では、紅組の先発に新人の柴田、白組の先発に達が起用された。また、背中の張りで戦列を離れていた万波中正外野手も「3番・中堅」で白組のスターティングメンバーに名を連ね、実戦復帰を果たした。選手たちはCSのスタメンの座を懸け、熾烈なアピールを繰り広げた。 紅白戦スターティングメンバー ▽紅組 (右)矢澤 (中)礒端 (指)レイエス (一)清宮 (捕)田宮 (二)水野 (左)松本剛 (三)奈良間 (遊)細川 投手:柴田 ▽白組 (右)水谷 …

ドイツ、バスケットボール欧州王者へ! トルコとの激闘を制す

バスケットボール男子ドイツ代表が、リガで開催された欧州選手権決勝でトルコを88対83で下し、見事優勝を果たしました。この歴史的な勝利の後、チームは月曜日にチャーター便で母国へ凱旋し、フランクフルトで盛大な祝賀会に臨みます。 フランクフルトでの凱旋祝賀会 月曜日の午前11時52分、優勝トロフィーを携えた選手団がフランクフルト・アム・マイン空港に着陸すると、祝賀ムードは最高潮に達しました。市はすべてのファンに対し、メインスポンサーであるINGがフランクフルト市内で開催する祝賀会への参加を呼びかけました。 祝賀会の会場は、2年前のワールドカップ優勝時と同様、スポンサーの本社前となります。サッカーのワールドカップや女子欧州選手権の祝賀会、あるいは地元アイントラハト・フランクフルトの成功の際に使用される伝統的な市庁舎「レーマー」のバルコニーとは異なり、スポンサーの本社前は格式や魅力という点では劣るものの、ファンの熱気がそれを補って余りあるものとなるでしょう。 正午12時、デニス・シュレーダー選手やフランツ・ワグナー選手といったNBAスターを擁する王者たちがファンの前に姿を現す予定です。フランクフルト市のマイク・ヨーゼフ市長(SPD)も歓迎委員会の代表として駆けつけ、祝賀会を盛り上げます。 シュレーダー選手の誕生日と重なった栄冠 今回の欧州選手権制覇は、2年前のワールドカップ優勝に続く快挙であり、ドイツ代表は世界王者と欧州王者の二冠を達成しました。決勝では、元スカイライナーズのアイザック・ボンガ選手が20得点を挙げる活躍を見せ、キャプテンのシュレーダー選手は試合の大部分では平均的なパフォーマンスに留まりながらも、試合終盤に本来の力を発揮して勝負を決定づけ、強豪トルコを相手に劇的な勝利を収めました。 大会MVPにも選ばれたシュレーダー選手にとって、この日は二重の喜びとなりました。月曜日は彼の32歳の誕生日でもあり、ヘッセン州の地で特別なバースデーソングが贈られることになります。 大会のヒーロー、ボンガ選手にNBA復帰の可能性 今大会で傑出した選手の一人であったアイザック・ボンガ選手に対し、再びNBAへ挑戦すべきだという声が高まっています。この期待に対し、ボンガ選手本人は優勝後のインタビューで慎重な姿勢を見せました。 「それは今、メディアが書きたてていることに過ぎません。今はまず勝利を祝い、家族と話す時間を大切にしたい。その後のことは、またいずれ考えます」と彼は語りました。 報道によれば、複数のNBAチームがボンガ選手に関心を示しているとされています。彼は現在、パルチザン(セルビア)と2027年までの契約を結んでいますが、契約にはNBAのチームへ移籍できる例外条項が含まれています。 チームメイトのフランツ・ワグナー選手も、ボンガ選手がNBAで再挑戦する価値があると強く信じています。「彼はここ数年、エリート級のディフェンダーでありながら、シュートも打て、自ら得点機会も作り出せることを証明してきました。多くのチームの助けになれるはずです」と、彼の能力を高く評価しました。 ボンガ選手は2018年にロサンゼルス・レイカーズからドラフト指名を受け、その後ワシントン・ウィザーズやトロント・ラプターズを含む4シーズンをNBAでプレーしましたが、定着には至らず、2022年夏にヨーロッパへ戻りFCバイエルン・ミュンヘンに加入していました。

秋の野球に番狂わせ:ドジャースがプレーオフで大敗、韓国では「大物食い」がエースを粉砕

ポストシーズンやシーズン終盤戦に突入したプロ野球界で、予測不能な展開が相次いでいる。MLBでは優勝候補のドジャースがまさかの大敗を喫し、韓国KBOリーグでは伏兵チームが各球団のエースを次々と打ち崩す「大物食い」を見せ、ファンに衝撃を与えている。 ドジャース打線が沈黙、ベッツはポストシーズンで苦境続く ナ・リーグ地区シリーズ第2戦が6日(日本時間7日)に行われ、ロサンゼルス・ドジャースはサンディエゴ・パドレスに2対10で大敗した。投手陣が13安打を浴びて崩壊し、シリーズ成績は1勝1敗のタイとなった。 この試合、「1番・DH」で出場した大谷翔平選手は4打数無安打、「2番・外野手」のムーキー・ベッツ選手も4打数無安打と、打線を牽引すべき上位二人が完全に封じられた。チーム全体としても繋がりを欠き、得点を奪うことができなかった。 特にベッツ選手は、2022年の地区シリーズ第3戦で安打を放って以来、ポストシーズンで29打席連続無安打(22打数無安打)という深刻な不振に陥っている。試合後、ベッツ選手は「ベストを尽くしているが、今は結果が出ていない。非常にフラストレーションがたまるが、前を向いて進むしかない」と苦しい胸の内を明かした。 初回の第1打席では、左翼フェンスを越えるかという大飛球を放ったが、相手の左翼手ジュリクソン・プロファー選手の好捕に阻まれ、幻の本塁打となった。相手先発のダルビッシュ有投手については、「非常に素晴らしい投球だった。脱帽だよ。彼は自分の仕事を完璧にこなしていた」と、その投球術を称賛した。 韓国の伏兵キウム、リーグのエース格を次々攻略 一方、韓国KBOリーグでは、キウム・ヒーローズが「エースキラー」として恐れられている。 LGツインズの外国人投手、トルハースト投手は、シーズン途中に加入後、無傷の4連勝を飾るなど圧倒的な投球を見せていた。しかし、その連勝を止めたのがキウムだった。9日の対戦で、トルハースト投手は4回5失点と打ち込まれ、初めてマウンドを早期に降りた。 そのトルハースト投手が14日のKIAタイガース戦で見事な投球を披露し、6回を2安打無失点に抑え、チームを14対0の大勝に導いた。前日に13安打を放った強打のKIA打線を完璧に封じ込めたことで、逆に彼を攻略したキウムの恐ろしさが際立つ結果となった。 キウムの勢いは止まらない。14日には、ハンファ・イーグルスの若きエース、ムン・ドンジュ投手をも攻略。今季、特に後半戦では「アンタッチャブル」級の投球を続けていたムン投手を相手に、3回途中8失点という衝撃的な結果でマウンドから引きずり下ろし、チームの対ハンファ戦の12連敗を止める劇的な勝利を飾った。 予測不能な展開が野球の醍醐味 MLBのポストシーズンで起きたドジャースの敗戦と、韓国リーグの優勝争いでキウムが見せた「大物食い」は、スター選手や過去のデータだけでは勝敗が決まらない野球の奥深さを示している。この予測不能性こそが、ファンを魅了し続ける最大の理由なのかもしれない。

韓国初開催のクライミング世界選手権、ソウルで9月開催へ

大韓山岳連盟は21日、ソウルのオリンピックパークテル・ベルリンホールにて記者会見を開き、来月開催される「2025 IFSCソウル スポーツクライミング&パラクライミング世界選手権」の概要を発表しました。大会開幕を約1ヶ月後に控え、出場する韓国代表選手らが大会への意気込みを語りました。 大会概要と開催までの経緯 本大会は、2023年4月1日にシンガポールで開かれた国際スポーツクライミング連盟(IFSC)の総会にて、満場一致でソウルでの開催が決定しました。大韓山岳連盟は、2022年のクライミングワールドカップやアジア選手権、そして2023年と2024年のソウルワールドカップ、さらにはユース世界選手権などを成功裏に開催してきた実績があり、その国際大会運営能力が高く評価されています。 今回、世界で最も権威のあるクライミング大会である世界選手権が、9月20日から28日までの9日間にわたり、ソウルオリンピック公園を舞台に繰り広げられます。予選は「ハノル広場」の特設会場で、準決勝と決勝は「KSPO DOME」で行われる予定です。大会には世界約60カ国から約1000人の選手団が参加し、リード、ボルダリング、スピード、そしてパラクライミングの各種目で世界一の座を争います。 代表選手たちの抱負と目標 記者会見には、韓国クライミング界のレジェンドであるキム・ジャイン選手をはじめ、ソ・チェヒョン選手、イ・ドヒョン選手、チョン・ジミン選手といったトップ選手が出席し、現在のトレーニング状況や大会への決意を述べました。 女子代表のソ・チェヒョン選手は、2028年ロサンゼルス五輪でのメダル獲得が有力視されるリード種目の世界的強豪です。ソ選手は「今年はリードで良い成績を残せており、トレーニングもリードに集中しています。この世界選手権で弾みをつけ、ロサンゼルス五輪ではさらに良い姿をお見せできると思います」と力強く語りました。 男子代表のイ・ドヒョン選手は、現在ボルダリングで世界ランキング2位、リードで4位につける実力者です。イ選手は「まずは両種目で決勝に進出することが第一の目標です」と冷静に目標を掲げました。 スポーツクライミング代表チームのパク・ヒヨン監督は、「今回の世界選手権では、スピード、ボルダリング、リードの全3種目でメダルを獲得することが目標です。そして、金メダルを手にし、会場に韓国の国歌を響かせたい」と熱い思いを明かしました。 広報大使の任命と特別ゲストからの応援 会見では、大会の広報大使としてキム・ジャイン選手、チョン・ジョンウォン選手、ソン・ハンアルム選手が任命され、委嘱状が授与されました。3名は大会期間中、様々な広報活動を通じて大会を盛り上げていく予定です。 また、この日は特別なゲストとして、スピード国家代表ソン・ハンアルム選手の兄であり、人気グループ「ZEROBASEONE」のメンバーであるソン・ハンビン氏が登壇。「韓国で初めて開催される世界選手権に多くの関心を寄せていただき、ありがとうございます。選手として出場する妹ソン・ハンアルムの活躍も期待してください」と、力強い応援メッセージを送りました。

ベンジャミン・セスコ巡る争奪戦、ライプツィヒに巨額の資金流入の可能性

ニューカッスルが再びオファー、移籍金80億円超へ イングランド・プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドは、RBライプツィヒに所属するスロベニア代表FWベンジャミン・セスコ(22歳、契約は2029年まで)の獲得を目指し、新たなオファーを提示した。最初の提示額は7500万ユーロに加え、最大500万ユーロのボーナスが付随する内容だったが、ライプツィヒはこれを拒否。クラブ側は最低でも8000万ユーロの保証を求めていた。 そして、現地時間月曜の夜、ニューカッスルは再びオファーを提出。今回は条件が改善され、8000万ユーロに加え、500万ユーロのボーナスが含まれているとされる。移籍情報に詳しいファブリツィオ・ロマーノ氏やSkyもこの交渉の進展を報じており、合意に向けて両クラブの距離は縮まりつつある。ただし、『ビルト』紙の情報では、総額9000万ユーロという報道は誤りで、実際には8050万ユーロ程度にとどまるという。 マンチェスター・ユナイテッドも争奪戦に参戦か ニューカッスルだけでなく、マンチェスター・ユナイテッドもセスコ獲得に強い関心を示している。ユナイテッドは正式なオファーの準備を進めていると見られており、近いうちにライプツィヒへ具体的な提案を送る可能性が高い。 しかし、同クラブは現在、選手の放出や給与枠の確保が必要な状況にあり、移籍交渉を円滑に進めるには財政面の整理が不可欠だ。そのため、ライプツィヒ側はユナイテッドの本格的な動きがいつになるのか慎重に見極めている。 セスコ売却でライプツィヒの補強計画が加速か 仮にセスコが移籍する場合、RBライプツィヒには巨額の移籍金がもたらされる見通しで、その一部は後任の補強に充てられる予定だ。候補として名前が挙がっているのは、トルコ・ギョズテペに所属するブラジル人FWホムロ(23歳)や、イングランド・ウルヴァーハンプトンのポルトガル人FWファビオ・シルバ(23歳)ら。さらに、ベルギー代表FWロイス・オペンダの残留もより現実味を帯びることになる。 クラブ再編に向けたカギを握る移籍交渉 RBライプツィヒは現在、チームの再編成を進めており、既に6名の新戦力を獲得している。しかし、補強はまだ道半ばにある。クラブはさらなる戦力強化に向けて、セスコの去就を含む重要な決断を迫られている状況だ。 なお、ニューカッスルはスウェーデン代表FWアレクサンダー・イサク(25歳)がリヴァプールへの移籍に近づいていることから、その後継者としてセスコをリストの最上位に据えているという。イサクは無断でスペインを訪れていた件でクラブとトラブルになっており、事態の早期収束を目指している。 今後の動向に注目集まるセスコの去就 2029年まで契約を残すセスコに対して、複数クラブが激しい争奪戦を展開しており、その動きはRBライプツィヒにとって有利に働いている。一方で、クラブ側もスカッドの構築を急ぐ必要があり、早期の決着を望んでいるのが本音だ。今後数日の交渉次第では、ヨーロッパ移籍市場における大きなニュースとなる可能性もある。

新型フォルダブルiPhone、画面サイズと発売時期が判明

複数の情報源が示すディスプレイサイズ 近年、フォルダブル(折りたたみ式)iPhoneの登場について様々な噂が流れてきましたが、ここにきて信頼性の高い情報が複数重なり始めています。サプライチェーン分析で知られるミンチー・クオ氏は、今年3月に新型iPhoneのディスプレイサイズについて言及しました。そして、最近のTrendForceのレポートでも、同じサイズが指摘されています。新型フォルダブルiPhoneは、7.8インチの内側ディスプレイと5.5インチの外側ディスプレイを搭載するとされています。これは、これまでの情報とも合致しており、複数の専門家の意見が一致していることで、信ぴょう性がさらに高まっています。 サムスンの最新モデルと比較 サムスンのGalaxy Z Fold 7は、8インチの内側スクリーンと6.5インチの外側スクリーンを採用しています。これと比べると、AppleのフォルダブルiPhoneはややコンパクトな設計になる見込みです。そのため、折りたたんだ状態では片手でも持ちやすく、携帯性も高くなる可能性があります。 2026年後半に正式発表か TrendForceによると、Appleは2026年後半にこの新型フォルダブルiPhoneを発表する可能性が高いとのことです。例年通りであれば、2026年9月の新製品発表会でお披露目される流れが予想されます。Appleは流行にすぐに乗るのではなく、競合他社の動向や技術的課題を慎重に見極めたうえで、完成度の高い製品を市場に投入する傾向があります。すでに何世代もフォルダブル端末を展開しているサムスンの事例を見て、Appleは初期の課題を回避し、より洗練されたデバイスを投入する狙いとみられます。 「折り目のない」内側ディスプレイ技術 現行のフォルダブルスマートフォンで多くのユーザーが指摘する課題は、ディスプレイ中央に現れる「折り目(クリーズ)」です。しかし、クオ氏によれば、Appleの新型フォルダブルiPhoneはこの問題を克服し、「クリーズのない」内側ディスプレイを実現する見込みです。Appleは、レーザー加工された金属製ディスプレイプレートを採用し、曲げる際のストレスを分散させる技術を取り入れると報じられています。これにより、耐久性と見た目の美しさの両立が期待できます。 生体認証はTouch IDへ さらに注目されるのは、生体認証方式の変更です。クオ氏の最新レポートによると、フォルダブルiPhoneはFace IDを採用せず、Touch IDが電源ボタンに内蔵される方式になるといいます。これはiPad AirやiPad miniと同様の仕組みです。外側ディスプレイのスペース確保や、デバイスを半分折りたたんだ状態でも安定して使える点を重視した結果と考えられます。 そのほかの予想スペック 新型フォルダブルiPhoneの他の特徴としては、背面に2つのカメラ、前面に1つのカメラを搭載することが見込まれています。また、Apple …