MARAホールディングスは近年、業績の大幅な回復を遂げており、2023年12月期以降、売上高と純利益の両面で顕著な改善が見られている。2022年までの赤字傾向を克服し、企業としての再成長の兆しが鮮明になっている。
2020年から2022年にかけて、同社は連続して赤字を計上していた。特に2022年12月期には、営業損失が704百万、税前損失は718百万、純損失は694百万に達し、1株あたりの損益も-6.12円という厳しい結果となった。しかし、2023年には状況が大きく変化。売上高は387百万に達し、営業利益は303百万、税前利益は277百万、純利益は261百万と、すべての指標で黒字化を果たした。
さらに、2024年12月期の実績では、売上高が656百万にまで拡大し、営業利益は319百万、税前利益は616百万、純利益は541百万を記録。1株あたりの利益も1.74円(希薄化後)と、前年から大幅に増加している。このような改善は、事業戦略の見直しやコスト削減努力、収益性の高い分野への集中など、企業の構造改革が奏功した結果とみられる。
四半期ベースで見ても、2023年12月期から2024年にかけての収益推移は力強いものとなっている。2023年12月期は売上高156百万、営業利益256百万、純利益は223百万を計上。続く2024年3月期では売上高が165百万に増加し、営業利益は369百万、税前利益は375百万、純利益は337百万と、収益性がさらに高まった。
ただし、2024年6月期には一時的に減速が見られ、売上高は310百万と増加したものの、営業利益は137百万、純利益は137百万とやや低下。さらに2024年9月期には売上高が131百万にとどまり、営業損失は172百万、純損失も124百万を記録するなど、変動も見られる。それでも、2024年12月期には再び回復基調となり、売上高214百万、営業利益354百万、税前利益646百万、純利益528百万と、過去最高に近い数値を達成した。
2025年12月期以降の業績予想については、現在のところ非公表となっているが、2024年末の業績動向を踏まえると、安定した成長が期待されている。
配当については、依然として無配の状態が続いている。これについては、利益の再投資や財務体質の強化を優先しているためとみられる。今後の利益成長が続けば、将来的な配当実施の可能性も視野に入るだろう。
全体として、MARAホールディングスは困難な状況を脱し、安定成長に向けた基盤を築きつつある。収益構造の改善と財務健全性の向上を背景に、今後の動向に市場関係者の注目が集まっている。