日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、20日に月面への着陸に成功した無人探査機「SLIM」について、搭載された太陽電池での発電ができていないことから、復旧作業を進めると発表しました。バッテリーを回路から切り離し、電源を切ることで対応し、太陽光が当たれば発電する可能性があるとしています。
SLIMは、20日未明に月面に着陸し、世界で5か国目の成功を収めましたが、JAXAは太陽電池の発電トラブルを明らかにしました。
22日に行われたJAXAの発表によれば、バッテリー残量が10%近くまで低下した段階で、復旧時の異常を防ぐために地上から指令を出し、バッテリーを回路から切り離し、電源を切断したとのことです。
SLIMの太陽電池は本来上向きに設置される予定でしたが、機体が傾いて西を向いている可能性があり、太陽光が西から当たれば発電が可能とされています。
JAXAは復旧作業に着手しており、電源が回復すれば月面の撮影や岩石の組成調査を行う計画です。また、月面に向けた下降中や着陸後に取得したデータや画像の送信は成功しており、着陸予定地点への高精度な着陸について詳細な解析を行っています。